「口コミをお願いしたいけど、なんだか気まずい」
そう感じたことはありませんか。
私はこの夏、清掃業や遺品整理業を中心に、50社以上のお店のGoogleマップの状態を見てきました。その中で気づいたのは、口コミが少ないお店の多くは、技術や接客に問題があるわけではないということです。単純に、「お願いする一言」を口にできていないだけのケースがほとんどでした。
この記事では、口コミを増やすための正しいやり方だけを、実際に使える言葉のかたちでまとめます。裏技やグレーな手法は一切出てきません。すべて、Googleのルールの範囲内でできることです。
なぜ口コミの数が、これほど重要なのか
あるMEO対策会社が2025年8月に行った独自調査(Googleマップ利用者812名対象)によると、来店を決める最終的な要因として「口コミの評価」を挙げた人が88%以上にのぼりました。また、口コミの件数が少ないと不安に感じると答えた人は74%以上という結果も出ています。
星の評価がどれだけ高くても、件数が1〜2件では「本当だろうか」と疑われてしまいます。逆に言えば、口コミの数そのものが、お客様の背中を押す一番手っ取り早い材料だということです。
技術も接客も申し分ないのに、この一点だけで機会を逃しているお店を、私は何度も見てきました。
お願いする前に。絶対にやってはいけないこと
具体的な方法に入る前に、これだけは先に確認させてください。
- お金や割引と引き換えに、口コミの投稿をお願いする
- 自分や家族、知人に頼んで、お客様のふりをした口コミを書いてもらう
- 業者から口コミを購入する
これらはGoogleのポリシー違反にあたり、見つかれば口コミの削除やプロフィールの停止につながります。2023年10月からはステマ規制(景品表示法にもとづく規制)も始まっていて、広告であることを隠した宣伝は法律上も問題になります。
この記事で紹介するのは、実際に利用してくださったお客様に、率直にお願いする方法だけです。遠回りに見えて、これが一番確実で、一番安全です。
お願いする「タイミング」が9割
正攻法の中でも、実は一番差がつくのがタイミングです。同じお願いの言葉でも、タイミング次第で書いてもらえる確率が大きく変わります。
一番効くのは「作業完了の直後」
お客様の満足度が一番高いのは、仕上がりを目にした瞬間です。この熱が冷めないうちにお願いするのが、もっとも成功率が高いタイミングです。
逆に、数日〜数週間たってからのお願いは、印象が薄れてしまい、後回しにされがちです。「言われてみればお願いされていたな」くらいの記憶では、なかなか筆が動きません。
リピーターには「毎回」お願いしない
同じお客様に何度も口コミをお願いすると、押し売りのような印象を与えてしまいます。初回の利用時、もしくは何か特別に満足度の高かった作業のときに絞って、お願いするのがちょうどよい頻度です。
場面別・そのまま使える言葉
「お願いする」と言っても、何をどう言えばいいのか分からない、という声もよく聞きます。ここでは、場面ごとにそのまま使える言い方を用意しました。
対面で、口頭でお願いする場合
「もしよろしければ、今日の作業の感想をGoogleに一言いただけると、とても励みになります。お手数でなければ、ぜひお願いできますでしょうか」
ポイントは、「感想を一言」という軽さを出すことです。「レビューを書いてください」という言い方より、心理的なハードルがぐっと下がります。
LINEやメールで送る場合
「本日はご利用いただき、ありがとうございました。もしお時間がありましたら、下記のリンクから一言だけでも感想をお寄せいただけると嬉しいです。今後の励みになります。(口コミ用のリンク)」
文字で送る場合は、リンクをそのまま貼れるのが強みです。次の章で、このリンクの作り方も説明します。
お客様が少し迷っている様子のとき
「お名前を出さずに、簡単な一言だけでも大丈夫です。無理のない範囲でお願いできれば嬉しいです」
「名前を出さなくていい」「一言でいい」と、ハードルを具体的に下げてあげると、書いてもらえる確率が上がります。実際、Googleの口コミは投稿者が表示名を自由に設定できるため、本名を出す必要はありません。
お願いする「リンク」を用意しておく
言葉を用意しても、投稿までの手間が多いと、お客様は途中で諦めてしまいます。クチコミ投稿画面まで一直線で飛べるリンクを用意しておくと、成功率が大きく変わります。
作り方は次のとおりです。
- Googleビジネスプロフィールの管理画面を開く
- 「クチコミを依頼」または「クチコミの入力を依頼」という項目を探す
- 表示されたリンク(多くは「g.page」から始まる短いURL)をコピーする
このリンクは、プロフィールのオーナーまたは管理者しか発行できません。まだ発行していない場合は、先にオーナー確認を済ませておく必要があります。
発行したリンクは、LINEやメールの文面に貼るだけでなく、QRコードに変換して、名刺やお会計時にお渡しするカードに印刷しておくのもおすすめです。無料のQRコード作成サイトで、リンクを入力するだけで作れます。
断られたとき、催促していいとき
お願いしても、その場では反応が薄いこともあります。ここで大事なのは、一度のお願いで終わりにすることです。
「先日お願いした件、いかがでしょうか」と繰り返し催促すると、お客様に負担を感じさせてしまい、かえって印象を悪くします。お願いは一度、丁寧に。それで書いてもらえなければ、それ以上は追いかけない。これくらいの距離感がちょうどよいです。
その代わり、次にご利用いただいたときや、別のお客様には、また同じように丁寧にお願いする。これを地道に積み重ねていく以外に近道はありません。
低い評価がついてしまったら
口コミを増やしていくと、時にはあまり良くない評価がつくこともあります。これは避けようがないことですが、対応の仕方で印象は大きく変わります。
海外の口コミ管理ツールを提供するEmbedSocialの掲載データによると、低い評価の口コミでもお店側が丁寧に返信すると、それを見た消費者の約7割がお店への見方を改める、という調査結果が紹介されています。
感情的に反論するのではなく、事実を淡々と伝え、改善する姿勢を示す返信を心がけることが大切です。返信の具体的な文例は、また別の記事で詳しく扱う予定です。
口コミが増えると、実際に何が変わるのか
以前の記事でもお伝えしましたが、Googleの検索順位は「関連性」「距離」「知名度」の組み合わせで決まるとされています。このうち「知名度」にあたる部分に、口コミの数と新しさが影響すると言われています。
私が診断してきたお店の中に、口コミがわずか2件しかないのに、評価は星5.0という所がありました。評価そのものは申し分ないのに、地図検索での順位は思うように上がっていませんでした。数字だけを見れば「評価は上位のお店と同じか、それ以上」なのに、件数の少なさがそのまま伸びしろとして残っている状態です。
口コミは、単にお客様への安心材料になるだけでなく、検索結果に表示されやすくなるための土台でもあります。1件、また1件と積み上がっていくことが、遠回りのようで一番効く対策です。
よくある質問
Q. お願いしても、なかなか書いてもらえません。
A. 体感として、お願いした人全員が書いてくれるわけではありません。3〜5人にお願いして1人書いてくれれば十分、というくらいの気持ちでいるとちょうどよいです。数を重ねることで、少しずつ積み上がっていきます。
Q. 口コミを書いてくれたら、お礼の品を渡してもいいですか。
A. 「口コミを書いてくれたら〇〇を差し上げます」というように、投稿と引き換えに何かを提供する約束はGoogleのポリシー違反にあたります。ただし、口コミの有無に関わらず、日頃のご愛顧へのお礼として渡す分には問題ありません。この線引きは曖昧になりやすいので、「投稿を条件にしない」を徹底することをおすすめします。
今日からできる3つのこと
最後に、今日からすぐ始められることを3つにまとめます。
- クチコミ依頼リンクを発行する(まだの方は、管理画面からオーナー確認を済ませてから)
- 次に作業が終わったお客様に、この記事の言葉を使ってお願いしてみる
- リンクをQRコードにして、渡せる形にしておく
特別な技術も、費用もかかりません。必要なのは、「お願いする一言」を、決まった形で持っておくことだけです。
まとめ:口コミは、待つものではなく、お願いするもの
口コミは、黙って待っていても自然には増えません。満足してくださったお客様は、ほとんどの場合、自分から書こうとまでは思っていないだけです。そこに、こちらから一言お声がけするだけで、状況は変わります。
50社以上のお店を見てきた中で、口コミが多いお店に共通していたのは、特別なサービスというより、この「お願いする一言」を仕組みにしていたことでした。
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