美容院の開業 収支シミュレーター

客単価×セット面(椅子)の数×回転数×営業日数で売上を組み立て、創業計画書の「事業の見通し」の形と、開業後3年の収支・資金繰り・必要な資金の目安を、ご自身の数字で試算します。入力は、お使いの端末の中にだけ保存されます。

ご利用にあたって:美容室・ヘアサロンの開業を考える方が、自分で数字を入れて試算するための補助ツールです。税理士・中小企業診断士などの資格者ではなく、創業計画書や融資申込書類の作成・代行はしません。結果は入力にもとづく計算で、売上・利益・融資を保証するものではありません。初期値は日本政策金融公庫の創業計画書の記入例(美容業)を土台にした「例」であり、推奨値ではありません。このツールは当方(fufumumu_design)が公表資料をもとに作った民間のツールで、日本政策金融公庫が作成・提供するものではなく、同公庫とは関係がありません。消費税・所得税・法人税は含みません。

美容院の開業前に、このシミュレーターで試算できること

客単価・セット面の数・1台あたりの回転数・営業日数・原価率・人件費・家賃・初期費用・借入を入れると、創業計画書の「事業の見通し」の形と、開業後3年の収支・資金繰り・必要な資金の目安、管理美容師の要否が分かります。

公庫の記入例は、6,000円×3台×2回転×26日で月95万円。美容院の売上はこの4つの数で決まる

日本政策金融公庫の創業計画書の記入例(美容業・2025年4月版)は、創業当初の売上高を「平均単価6,000円×3台×2回転×26日=93万円」に「ヘアケア商品販売 月2万円」を足した95万円としています。同公庫の「創業の手引+(美容業編・令和6年6月)」も、売上予測を客単価×椅子数×回転数で立てる算式を示し、美容椅子2台・1日1台あたり4.5回転・客単価3,950円・月25日稼働なら3,950円×2台×4.5回転×25日=約89万円(手引の表記は88万円)と例示しています。回転数は「1台の椅子で1日に何人を施術するか」の数で、満席にならない時間も含めた1日の平均です。このシミュレーターは、この4つの数で施術の売上を出し、店販の売上を足します。

1台で1人に使える時間は、営業時間÷回転数。記入例の軌道後(3回転)なら9時間で180分

回転数は、施術の時間と合っていなければ絵に描いた餅になります。記入例は9:00〜18:00(9時間)・火曜定休で、軌道に乗った後に1台あたり1日3回転としているので、1台で1人のお客様に使える時間は9時間÷3回転=180分です。カットだけなら余裕があり、カラーやパーマを含むメニュー構成ならこの枠に収まるかを確かめる、という使い方です。このシミュレーターは、この時間と、美容師(事業主+スタイリスト)1人あたりの1日の客数を表示し、1人に使える時間が30分を切る場合や、美容師1人あたり1日12人を超える場合に確認を促します(この2つの境目は算術上の目安で、業界の基準ではありません)。

材料費は売上の約16%、人件費は約42%。美容院の利益は人件費と家賃で決まる(全国の小企業の平均)

日本政策金融公庫総合研究所の「小企業の経営指標調査」(2025年度調査)には、公庫の融資先のうち従業者50人未満の法人企業の決算から、業種別の売上高総利益率・人件費対売上高比率・売上高営業利益率などの平均値が載っています。サービス業(他に分類されないもの)の表で、美容業(555社)の平均は、原価率15.6%(100%−売上高総利益率84.4%)、人件費率41.9%、営業利益率−1.9%です。営業利益率の平均は赤字の企業を含むためマイナスで、黒字かつ自己資本プラスの238社に絞った平均は別に示されていて、美容業は5.1%です。飲食店と違って材料費が小さい分、利益は人件費と家賃でほぼ決まるので、このシミュレーターは「人件費+家賃÷売上」も表示します。

業種(調査の表記)原価率人件費率営業利益率対象数
美容業15.6%41.9%−1.9%555
理容業8.6%49.8%−2.1%39
エステティック業17.0%38.0%−6.9%105
洗濯・理容・美容・浴場業16.5%41.9%−2.7%790
サービス業(他に分類されないもの)25.2%39.5%−2.4%4,587

出典:日本政策金融公庫総合研究所「小企業の経営指標調査」サービス業(他に分類されないもの)業種別経営指標(2025年度調査)。原価率は売上高総利益率の平均値を100%から引いて当方が求めた値、人件費率は「人件費対売上高比率」、営業利益率は「売上高営業利益率」の平均値です。同調査の人件費には役員報酬・退職金・福利厚生費が含まれ、売上高は原則として消費税込みです。個人事業の計画で事業主分を人件費に入れない場合は人件費率が低く出るため、このシミュレーターは「事業主の生活費を人件費に含めた場合」の比率も並べて表示します。

創業当初は軌道に乗った後の約67%。固定客の数で変わる

記入例は、軌道に乗った後を「2回転→3回転(勤務時の経験から)」とし、売上高を95万円から142万円、利益を38万円から53万円に伸ばしています。逆算すると、創業当初の売上は軌道に乗った後の約67%(2÷3)です。記入例の経営者は現勤務先に固定客約200人を持つ設定なので、固定客が少ない開業ではこの比率はもっと低く、長く続く可能性があります。このシミュレーターの初期値は、開業1か月目を計画の67%とし、12か月目に100%へ直線で近づく形です(例示です。固定客の数・立地・広告の効き方で変わるので、自分の見込みに置き換えてください)。

公庫の「事業の見通し」は4段。入力した数字を、計算の根拠つきでそのまま転記できる形にする

創業計画書の「9 事業の見通し(月平均)」は、創業当初と「1年後又は軌道に乗った後」の2列に、売上高①・売上原価(仕入高)②・経費(人件費・家賃・支払利息・その他)の合計③・利益①−②−③を書き、右の欄に「売上高、売上原価(仕入高)、経費を計算された根拠」を記入する様式です。記入例の根拠の欄には、売上の算式、原価率15%、専従者1人(妻)10万円、家賃10万円、支払利息の内訳、その他光熱費・消耗品費等20万円、軌道後のアシスタント1人増(15万円増)とその他諸経費10万円増が書かれています。このシミュレーターは、入力した数字を同じ4段に並べ、根拠の文章も自動で組み立てるので、様式の欄にそのまま書き写せます。個人営業では事業主分の人件費を含めず、税金と借入金の返済元金は利益から支払う、という様式の前提も同じです。

記入例の開業資金は1,030万円。設備資金870万円+運転資金160万円を、自己資金330万円と借入700万円で

記入例の「必要な資金と調達の方法」は、設備資金870万円(店舗内外装工事600万円・セット椅子3台30万円・シャンプー台2台40万円・什器備品類100万円・保証金100万円)と運転資金160万円(消耗品等仕入30万円・広告費等諸経費支払100万円・家賃等30万円)の計1,030万円を、自己資金330万円・公庫からの借入500万円(元金7万円×72回)・信用金庫からの借入200万円(元金3万円×67回)で調達する例です。全業種では、同研究所の「2025年度新規開業実態調査」(公庫の融資先・2,165社)で、開業費用の平均値は975万円、中央値は600万円、500万円未満が41.8%(250万円未満20.1%+250万〜500万円未満21.7%)、資金調達額の平均は1,219万円(金融機関等からの借入827万円・自己資金279万円)、開業時の平均従業者数は2.8人、開業業種は「サービス業」が27.7%で最多、開業時に苦労したことは「資金繰り、資金調達」が56.9%で最多です。手引は「事業開始後の運転資金(半年程度の赤字補てん資金等)の準備は大丈夫か」と問いかけています。このシミュレーターは、初期費用を公庫の様式どおり設備資金と運転資金に分けたうえで、開業準備期間から36か月後までの資金残高を月ごとに追い、「必要な資金の目安」(初期費用と、入金が支出を下回る分の累計が最も大きくなるまでの額。キャッシュレス分は手数料を引いて後から入る前提)を示します。

美容所は277,752施設で1年に1.3%増えている。1回当たりの費用は6,000〜7,999円が最多

厚生労働省の「令和6(2024)年度衛生行政報告例の概況」(2025年10月21日)では、令和6年度末の美容所は277,752施設で、前年度より3,682施設(1.3%)増え、理容所は107,995施設で2,302施設(2.1%)減っています。厚生労働省の「美容業の振興指針」が引用する(公財)全国生活衛生営業指導センターの調査(令和5年1〜3月)では、美容店1回当たりの費用は「6,000〜7,999円」が35.2%で最も多く、「4,000〜5,999円」が25.9%、「8,000〜9,999円」が19.5%、従業者数5人未満の事業者は87.0%です。記入例の客単価6,000円は、この最も多い層の下端にあたります。同指針が引用する日本公庫の調査(令和5年4〜6月期)では、美容業の経営上の問題点は「顧客数の減少」が52.1%で最多でした。

美容師が2人以上なら管理美容師。開設届と検査は営業開始の前

美容師法では、美容所を開設しようとする者は、美容所の位置・構造設備・管理美容師その他の従業者の氏名などをあらかじめ都道府県知事に届け出ます(第11条)。美容師である従業者の数が常時2人以上の美容所では、開設者は美容所ごとに管理美容師を置かなければならず、管理美容師は免許を受けた後3年以上美容の業務に従事し、都道府県知事が指定した講習会の課程を修了した者です(第12条の3。開設者自身が要件を満たすときは、自ら管理する一の美容所の管理美容師になれます)。美容所には、常に清潔に保つこと・消毒設備を設けること・採光、照明及び換気を充分にすることと、都道府県が条例で定める衛生上の措置が求められ(第13条)、美容師は政令で定める特別の事情がある場合を除き、美容所以外の場所で美容の業をしてはなりません(第7条)。東京都と町田市の保健所の手引では、開設届に検査手数料24,000円、従業者名簿、免許証、医師の診断書(結核・伝染性皮膚疾患)、有資格者が複数のときは管理美容師の講習修了証を添え、施設が完成した後に保健所の検査を受け、確認を得てから開店します。管理美容師資格認定講習会の受講料は20,000円です(宮城県・北海道の案内)。このシミュレーターは、事業主・スタイリスト・アシスタント・家族従業者の人数と免許の有無から管理美容師の要否を表示し、開業までの流れに届出と検査を組み込んでいます。

確認したもの・確認していないもの・反映していないもの

確認したもの(2026年10月8日):売上の算式と記入例の各数字は公庫の「創業の手引+(美容業編・令和6年6月)」と「創業計画書 記入例(美容業・2025年4月版)」の原文とページ画像、全国の原価率・人件費率・営業利益率は「小企業の経営指標調査」の業種別の表(PDFから機械で抜き出し、手で書き写していません)、開業費用・資金調達の数字は「2025年度新規開業実態調査」、美容所の施設数は厚生労働省「令和6年度衛生行政報告例の概況」、1回当たりの費用などは同省「美容業の振興指針」、美容師法の条文はe-Gov法令検索(令和7年6月1日施行版)、検査手数料は東京都と町田市の保健所の手引、講習会の受講料は宮城県と北海道の案内、簡易課税の事業区分は国税庁タックスアンサーNo.6509。

確認していないもの:税理士・中小企業診断士・行政書士など専門家による確認。保健所ごとの構造設備の基準と検査の運用(都道府県の条例で定められます)。

反映していないもの:消費税(開業後2年間は、資本金1,000万円未満の法人や個人事業では免税事業者になる場合が多い一方、インボイス登録をすると課税事業者になります。美容業はサービス業として簡易課税の第5種事業・みなし仕入率50%)、所得税・住民税・法人税、減価償却費(公庫の様式の「経費」にも含まれません)、季節や曜日による客数の変動、指名・再来店の率、材料の支払サイト(仕入は当月現金払いの前提)、保証金の返還、従業員の社会保険の加入要件の判定、面貸し・業務委託の美容師への報酬の形。

開業を考える方が自分で数字を入れて試算するための補助ツールで、結果は入力にもとづく試算です。売上・利益・融資を保証しません。固定客がつくまでは赤字の月が続くことがあります。

入力が難しい場合は、代わりに入力します

数字をメールで送っていただければ(ヒアリングシートをお送りします)、こちらで収支シミュレーターに入力して、3年分の収支・資金繰り・印刷用の事業計画書と整理メモをお返しします。Pro版の購入コードも込みです。再試算は1回まで込みです。まずは info@fufumumu-design.com にご連絡ください。

¥19,800(税込) Pro版(9,800円)+入力と整理の手間(10,000円)・再試算1回込み・電話なし・メールのみ
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お支払いは銀行振込です(請求書・領収書を発行します)。当方は行政書士等の資格者ではなく、試算と整理のお手伝いです。融資・指定の結果は保証しません。